山口貴由
2004年7月15日という漫画家をご存知でしょうか。漫画家の名前をちゃんと覚えてる人なんて多くないと思いますが、この漫画家さんの場合、作品の名前は絶対に知っていると思います。「覚悟のススメ」「悟空道」「蛮勇引力」などです。中でも「覚悟のススメ」は有名です。なんというか、強烈な印象を受けるセリフ、異様な重厚感のある絵。たくさんある少年漫画の中で唯一無二の作品と呼べるモノはそんなに無いと思います。例え人気があっても他に似た作品が存在することもありますし。しかし山口貴由の漫画は絶対に似た漫画って無いと思います。もしあったとしても山口貴由の漫画が似ているのではなくて、その逆だと思います。
と、以前からそう思っていたんですが、現在チャンピオンREDで連載中の「シグルイ」って漫画を読んで改めてそう思いました。覚悟のススメの時点で既に他の漫画とは違う世界にあったと思うんですが、シグルイはもっと遠い世界です。今日は「シグルイ」について書いてみます。詳しくは書きません。検索すればすぐに詳しく書いているページが見つかりますので。
この漫画のジャンルはいわゆる時代劇です。2人の剣士が駿河城で御前試合をすることになるんですが、この2人、1人は隻腕で1人は盲目。漫画なんかではよくありそうな設定ですが、シリアスな漫画のため「ありえない」ことになります。片腕で人が斬れるわけがないし、盲目では相手の姿すら認識できない。しかし、「この2人にはそれが出来る」んです。それを説明する描写が凄い。この強烈に個性的な描写によって「シグルイ」は、長い連載の第一話の扉から数ページで、読者を情念と執念が渦巻く剣士達の世界に引き込むのです。ストーリーはこの2人がなぜ御前試合に臨むことになったのか、という形で2人の過去を説明することから始まります。この2人のほかにも道場の師匠や先輩など強烈なキャラクターがいっぱい出てきます。誰一人としてまともなやつは出てきません。この時代、剣士達が自分の命を削ってまで剣に生きていたことを考えると分からないでもないですが。とにかく剣に対する情念、また生活するなかでの避けられない問題で生まれた憎悪、欲望むき出しの野心など、登場人物は皆何かしら一物を持ってます。「シグルイ」はそういうキャラそれぞれの因縁がすごく生々しくて、だからこそ勝負のシーンが面白くなる。しかもその勝負を創るのは異常な執念によって編み出された究極の剣技の数々。これだけの要素が一瞬の勝負に凝縮されているのです。またこれらは、それを見事に描く画力と、小気味良い展開を生む構成力によって、より面白さを増しています。
と、こんな感じです。万人受けとまではいかないにしても、大抵の男性読者なら面白いと感じると思います。是非読んでみてください。読み終わった時、次が気になって仕様がなくなっていると思います。
と、以前からそう思っていたんですが、現在チャンピオンREDで連載中の「シグルイ」って漫画を読んで改めてそう思いました。覚悟のススメの時点で既に他の漫画とは違う世界にあったと思うんですが、シグルイはもっと遠い世界です。今日は「シグルイ」について書いてみます。詳しくは書きません。検索すればすぐに詳しく書いているページが見つかりますので。
この漫画のジャンルはいわゆる時代劇です。2人の剣士が駿河城で御前試合をすることになるんですが、この2人、1人は隻腕で1人は盲目。漫画なんかではよくありそうな設定ですが、シリアスな漫画のため「ありえない」ことになります。片腕で人が斬れるわけがないし、盲目では相手の姿すら認識できない。しかし、「この2人にはそれが出来る」んです。それを説明する描写が凄い。この強烈に個性的な描写によって「シグルイ」は、長い連載の第一話の扉から数ページで、読者を情念と執念が渦巻く剣士達の世界に引き込むのです。ストーリーはこの2人がなぜ御前試合に臨むことになったのか、という形で2人の過去を説明することから始まります。この2人のほかにも道場の師匠や先輩など強烈なキャラクターがいっぱい出てきます。誰一人としてまともなやつは出てきません。この時代、剣士達が自分の命を削ってまで剣に生きていたことを考えると分からないでもないですが。とにかく剣に対する情念、また生活するなかでの避けられない問題で生まれた憎悪、欲望むき出しの野心など、登場人物は皆何かしら一物を持ってます。「シグルイ」はそういうキャラそれぞれの因縁がすごく生々しくて、だからこそ勝負のシーンが面白くなる。しかもその勝負を創るのは異常な執念によって編み出された究極の剣技の数々。これだけの要素が一瞬の勝負に凝縮されているのです。またこれらは、それを見事に描く画力と、小気味良い展開を生む構成力によって、より面白さを増しています。
と、こんな感じです。万人受けとまではいかないにしても、大抵の男性読者なら面白いと感じると思います。是非読んでみてください。読み終わった時、次が気になって仕様がなくなっていると思います。
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