そろそろ・・・

今日、プロットでも作ろうと思って枚岡神社の梅林にある公園に行った。なんかピクニックに来た人がいっぱいで、うるさかったけどそれほど不快ではなかったので、かなりはかどった。

1時間ぐらい経ったとき父母姉弟グループがやってきた。彼らは弁当を楽しそうにつついていた。食べ終わって子供が退屈そうにしだすと父親はおもむろにバドミントンのラケットを取り出した。

父と息子との勝負が始まる。と思ったら姉が弟からラケットを取り上げ父の対戦相手は娘になった。

ばしっばしっ

「スマーッシュ」「ほっ」

ふむふむ、これぞピクニック。なんと微笑ましい。いい父親だねぇ。と、感心していると。

「ミソスープ！ミソスープ！」

え？え？

突然父親の口から発せられた掛け声が「ミソスープ」だと気づくのに少し時間がかかった。

「ミソスープ！ミソスープ！」

「クッ・・・アタシもミソスープやりたい！ほっミソスープ、ミソスープ」

そ、そんなバカな！ミソスープってのは掛け声じゃなくて技の名前だったのか!?でも実際父娘はスマッシュとミソスープを言い分けている。

ああ、見たい！どんな技なんだミソスープ！

ノートにさらさらとプロットを書いている僕が急に彼らのほうを見るのは明らかに不自然だ。かといって横目でチラチラ見るのはもっと怪しい。ただでさえ怪しいのに・・・じゃなくて、どうすればいいんだ！ああ。見たい、見たいよミソスープ！

そうこうしているうちに雲行きが怪しくなってきたため父娘は仕合を中断してしまった。それどころか荷物をまとめだした。

あ〜あ結局見られへんかったな、ミソスープ。しゃあない俺も帰るか・・・


帰り際、家族の横を通り過ぎるとき舌打ちをしたのは言うまでもない。